抱っこするならCカーブ?~赤ちゃんにとって楽な姿勢とは?~

大人の背骨の形は?
答え:S字カーブ

では赤ちゃんの背骨の形は?
答え:Cカーブ?

もちろん諸説あると思いますが、
寝るときや抱っこの時などで
赤ちゃんの姿勢をCカーブにすると
良いという話はよく聞くと思います。

今回は赤ちゃんと
Cカーブの関連性について
考えていきたいと思います。

Cカーブとは?~発育の流れ~

成長過程のなかで
背骨の形は発育と共に
変化していくとされています。

以下に成長の過程や
大まかな時期を記載します。

当然個人差はあるので
あくまで目安として考えてください。

実際、私の子どもは8ヶ月ですが
ハイハイはまだまだ時間がかかりそうです。

  • 生後間もない頃(出生~3ヶ月程度)

この頃はCカーブの状態で
半円を描くように丸まっています。
(生理的屈曲姿勢と呼ぶとのこと)

これは子宮にいた頃の姿勢の延長です。
この体勢によって
産道も通りやすくなっています。

そして外の世界に出るのですが、
仰向けに寝ても床に対して
力が上手に緩ませれず
身体を預けられない状態です。

そのため身を守るために
身体を丸めて各部位をくっつけることで
姿勢の安定を図っているとされます。

  • 首すわりする頃(大体4ヶ月程度)

ある程度首の筋肉や骨も発達し出す頃で、
頸椎(首の骨)が前弯(前の方にカーブ)が
形成されていきます。

  • お座りする頃(大体6~7ヶ月程度)

胸椎(胸の骨)は後弯(後ろの方にカーブ)
腰椎(腰の骨)は前弯が形成されていきます。

  • ハイハイする頃(大体7~8ヶ月程度)

ハイハイする頃には
頸椎の前弯が完成されていきます。

  • 歩く頃(1歳程度)

腰椎(腰の骨)が前弯が完成されていき、
私たち大人のようなS字カーブへ
近づいていきます。

こうして見ると、
特に生後間もない頃は
Cカーブを意識して抱っこする事で
安心してくれそうですね。

Cカーブでない場合

背骨のカーブは成長とともに
Cカーブから徐々に
S字に形成される
ことはわかりました。

ではCカーブと反対の状態とは?
答え:反り返りの姿勢?

この状態の時の
身体への影響を見てみましょう。

そもそも反り返りとは?

赤ちゃんの反り返り自体は
よくあることとされています。

多くの場合は背筋がついてくる
3~4ヶ月頃がピークで
半年から1歳くらいにかけて
徐々に収まってくるとされています。

主な反り返りの原因として考えられているのは

姿勢の保持

姿勢を保とうとしますが、
身体の発達が途中過程のため
筋力がアンバランスになっていたり、
加減が難しく反り返る可能性があります。

純粋に身体を動かしている

発達の過程で寝返りの練習をしていたり、
何かを見ようとして反り返っている
可能性があります。

私の子どももこっちを目で追うかのように
反り返っている様子が見られたりします。

意思表示

空腹や眠たいなどの生理的欲求や
パンツや服の湿りや抱っこの心地悪さなどの
不快感などがある場合に
反り返っている可能性です。

 

反り返り姿勢によるデメリット

先ほども説明したように、
反り返り自体は発達の過程で起こる動作で、
成長と共に消失していくとされています。

しかし、抱っこの方法が悪いと
赤ちゃんに無理な姿勢をさせてしまい、
それが原因で反り返りを誘発している
可能性があります。

そして無理な姿勢を長時間続けると
筋肉が緊張してしまい、
リラックスできないなど
あまり身体に良くないと言えます。

ということで、
ここでは反り返り姿勢での
抱っこを行う主なデメリットを
調べていきたいと思います。

転落リスク

赤ちゃんが反り返ることで
こちらも赤ちゃんを支えることが
困難になります。

さらに、バランスが崩れるため
そのまま地面に落下するリスクが上がります。

発育の遅れ

反り返り姿勢が頻回だと
背筋などの背中側にばかり
力が入ってしまいます。

そのため、腹筋など前側の筋肉への
刺激が不十分になってしまう
可能性があります。

その結果、大切な成長過程の1つである
ハイハイなどの動作が遅れたり
ハイハイの過程を飛ばして歩
き出したりすることがあります。

ハイハイは全身運動です。

しかし筋肉だけでなく、バランス感覚や、
複数部位を同時に動かす協応動作
(音ゲーで目で見て素早くボタンを押す)
を鍛えることにもつながります。

この動作は、将来的に子どもが
転びそうなときにとっさに手を伸ばして
受け身を取ろうとするなどの
身を守る能力にも必要となってきます。

歯並びに影響

反り返って頭が後ろに倒れていると、
首の間接や前方の筋肉に
負担がかかる状態になっています。

このような状態では
口が開いたままになったり、
舌が動かしにくくなったり、
ムセやすくなったりします。

特に口が開いたままの状態が続くと
下顎が下がりその結果、
首が前に出てきて猫背に
なりやすくなります。

猫背になると
上下の顎のバランスが崩れやすく
歯並びに影響するとされています。

その他にも口呼吸になったりして、
口や喉が乾燥しやすくなり、
風邪やアレルギー、
虫歯などのリスクが上がります。

快適な抱っこの方法とは?

ここからは実践編として
赤ちゃんの体型に沿わすために
Cカーブを意識した抱っこについて
紹介していきたいと思います。

注意としては、
赤ちゃんにも個人差や好みはあり、
あくまで参考程度に考えてみてください。

横抱き編

横抱きでCカーブを意識する場合のポイントとしては

頭は肘の所に持って行きしっかり支える
股関節脱臼に注意し
両膝がつかない「あぐら」の形
膝はお尻よりも高い位置で
両腕は輪っかをイメージし、
お尻が穴に収まるように

縦抱き編

縦抱きの場合に紹介したい方法は、
日本小児整形外科学会が勧めている
「コアラ抱っこ」という方法です。

これだと背中も自然な
Cカーブを描くことができます。

ポイントとしては

股関節はM字型の開脚
(股関節脱臼を防止)
首が据わってないならしっかり支える
頭の位置は首から胸元あたりで
手は親にしがみつくような形で

また、
抱っこ時に自分の手首や
腰を守るために
こちらの記事も併せて読んでみてください。

手首を救いたい!~手首を守る抱っこの方法~

腰痛持ちを救いたい! ~赤ちゃんの抱っこはこれを気をつけて~

まとめ

今回のまとめとしては

背骨はCカーブからS字カーブへ変化していく

反り返りには様々な原因がある

反り返り姿勢が続くと赤ちゃんの身体にデメリットがある

横抱きや縦抱きそれぞれCカーブを意識して抱っこする

赤ちゃんとCカーブとの関連性については
発育レベルで密接に関わっているみたいです。

私も我が子が心地よくなれるような
抱っこができるよう
日々精進していきたいと思います!

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