赤ちゃんの抱っこにはM字が大事?~守れ!股関節~

M字は大切!(結論)

赤ちゃんの抱っこの注意点として
足をM字に開くことで
脱臼を防ぐという話を
よく聞くと思います。

この記事では
その重要性について
考えていきたいと思います。

股関節とは?

そもそも股関節とは
どのような関節なのでしょうか?

股関節の成り立ち

股関節は
太ももの付け根にある関節であり、
骨盤と足を繋ぎ
体重を支えています。

構造は、
太ももにある大腿骨(だいたいこつ)の
上の方に骨頭(こっとう)と呼ばれる
球状の部分があります。

それが骨盤にある寛骨臼(かんこつきゅう)
と呼ばれるくぼみにはまり込んでいます。

赤ちゃんの場合は
骨頭と寛骨臼の接続が
大人と比べて緩いです。

また寛骨臼=臼蓋(きゅうがい)が
小さかったりすることで
脱臼しやすいとされています。

股関節脱臼とは?

 

端的に言うと、
大腿骨が骨盤から外れてしまうものです。

赤ちゃんの場合は「先天性股関節脱臼」
と呼ばれる出産前後の発育の過程で
脱臼が生じるものが多いとされています。

種類としては

脱臼→完全に外れてしまっている状態
亜脱臼→外れかけの状態
臼蓋形成不全→くぼみの形成が不完全

これにより、
歩行までの発育が遅れてしまったり、
歩行が不安定な状態になる
可能性があります。

また、成人以降の
変形性股関節症のリスクも高くなります。

先天性股関節脱臼の原因

大まかには先述したように、
臼蓋が浅かったり、
関節が緩いなどが
原因であると言われています。

また動作としては
簡単なイメージとして
「内股」になると脱臼リスクが
上がるため避けた方が良いです。

その他でよく言われている要因が

おむつの当て方

私もよく子どもに使用しているのですが
両サイドでテープで止めるタイプの
紙おむつの場合も注意が必要とのことです。

股関節の両側をきつく閉めすぎてしまうと
股関節が曲がりにくく
伸びた状態になりやすいとされています。

遺伝的要因

家族の中で
変形性股関節症などの病気を持っている場合、
赤ちゃんもなりやすい傾向にあるらしいです。

関節が緩かったり、
骨盤や大腿骨の形が悪いなどの
脱臼リスクが高い因子を受け継ぐと
簡単に脱臼してしまうとされています。

逆子

子宮内では本来M字で
足を曲げている状態であるのに対し
骨盤位での分娩では膝を伸ばしているため。

性別

女児の方が男児より
5~9倍発症率が高いとされています。

これは女性特有の関節の柔らかさが原因で
関節が不安定になりやすいためだと
考えられています。

生まれた地域や時期

暑い地域より寒い地域や時期の場合、
厚着にしたり、厚手の布にくるむ事で
股関節が締め付けられる
可能性が高いのではないかとのこと。

兆候

主な兆候としては

左右の足の長さの差違
太もものしわの左右差
股関節の固さ(開き方の左右差)

あくまで目安なので、
自己判断は避けて
専門の医師に相談されたほうが無難です。

対策~コアラ抱っこ~

股関節脱臼のリスクを避けるための
おすすめの抱っことして、
日本小児整形外科学会で
推奨されているのが「コアラ抱っこ」です。

この抱っこ方法だと
両膝と股関節が曲がって
M字に開脚した状態になるので
内股の状態を避けることができます。

またコアラ抱っこについては
こちらも併せてお読みください

抱っこするならCカーブ?~赤ちゃんにとって楽な姿勢とは?~

 

まとめ

今回のまとめとして

大腿骨の骨頭と骨盤の臼蓋が外れ股関節脱臼が発生

赤ちゃんは様々な要因で股関節脱臼になりやすい

内股を避け、M字型開脚を意識した「コアラ抱っこ」

私の子は今の所、
特に脱臼している様子は見られないですが、
気を抜かずにオムツの当て方や
抱っこの仕方にも注意していきたいです。

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